TEAM

チーム医療

医師、看護師、ME、MSW、放射線技師、管理栄養士、理学療法士、事務職など、多様な医療スタッフが各々の高い専門性を前提に目的と情報を共有し、業務を分担しつつ、お互いに連携・補完し合い、患者様の状況に的確に対応した医療を提供しています。当院では約20名の専門・認定看護師及び、多くのジェネラリストがチーム医療で活躍しています。

主なチーム活動

  • 栄養サポートチーム(NST)
  • 緩和ケアチーム
  • 感染制御チーム
  • 褥瘡対策チーム
  • 精神科リエゾンチーム
  • 心臓血管ケアチーム(CCT)
  • 臨床コンサルテーションチーム
  • 地域医療連携

チーム紹介

心臓血管センター

主に心不全患者様の疾病管理やセルフケアに関する指導を行うとともに、家族へのサポートや在宅復帰のための支援を行っています。センター内では診療方針検討のためのカンファレンスを定期的に開催するほか、植え込み型補助人工心臓を導入された方の管理も実施。高齢化社会を迎え、心不全患者様の急増が予想される現在、心疾患での再入院を予防するために大切な役割を担っています。

教授・診療科長辻田 賢一

治療に対する患者様のモチベーションは看護師によって大きな影響を受けます。だからこそ心臓血管センターでは主治医・主看護師が積極的な議論を交わせる環境をつくることが目標。時に議論がぶつかりあうことも歓迎できるような熱い職場が理想です。

看護師谷口 あゆみ

ベッドサイドが仕事場の私たちは、患者さんといろいろな話をできるチャンスがあります。残りの人生の過ごし方を一緒に考えたり、医師には言えなかった本音に耳を傾けたり。それらをただ聞くだけでなく、必要な人と共有し、より良い医療や看護につなげていく。それがチーム医療の中で看護師が発揮できる大きな力のひとつだと思います。もちろんその他の業務があり、どんなときでも患者さんと話をする余裕を持てるわけではありません。それでも少しでも多くの時間を患者さんと向き合えるように。業務効率の改善を図りながら、看護スタッフが患者さんともっと近くなれる環境づくりに取り組んでいます。

医療の質・安全管理部

熊本大学病院の医療の質向上と、患者安全のために活動する専門チーム。各病棟から報告されたインシデントレポートを分析し、そこから見えた要因に対して新たなルールづくりやカルテシステムの改良などを行っています。医師、看護師をはじめ、メンバーはそれぞれの専門領域で活躍しており、院内のあらゆる部署からの相談に対して多岐にわたって意見を交換しています。

医師近本 亮

治療に対する患者様のモチベーション 病院を良くするための処方箋とも言える「インシデントレポート」を提出するのは、大半が看護師さん。いつも患者さんに寄り添い、間近で関わっている看護師さんならではの視点が、より良い病因づくりに大きな役割を果たしています。

看護師長森山 嘉子

他職種(医師、看護師、薬剤師、臨床工学技士、臨床心理士、事務員)が集まり、ケアとキュア、そのどちらの質も高めるために活動しているのが、私たち「医療の質・安全管理部」です。部署の名前に「管理」とついていますが、私たちは一方的に指導、管理するのではなく、現場と一緒に医療をよくしていく仲間。どのようにすれば患者さんや医療スタッフ間でスムーズなコミュニケーションが取れるのか。ミスの起こらない環境をつくれるのか。現場の声に耳を傾けながら、医療スタッフが働きやすく、患者さんが安心できる環境をつくるのが役割です。

感染制御チーム(ICT)

看護師を中心に多職種で構成されるICTは、院内で問題となる感染症の発生動向を注視し、感染の予防と発生した場合に急激に感染が広まらないように対応する役割を担っています。具体的には、週1回チームメンバーが集まるコアミーティングを開いて情報共有と検討をするほか、MRSAなど薬剤耐性菌が検出されている部署のラウンドを行っています。さらに、月1回全部署のラウンドを実施して、手洗いや環境整備状況などを確認・評価し、それを各部署にフィードバック。専任の感染管理認定看護師が2名所属しており、きめ細やかな情報収集と効果的な発信を行っていることが特長です。また、同じ感染制御チーム内にあるASTは薬剤師を中心に、感染症治療の効果を高めるための検査や抗菌薬使用の支援を実施。各診療科からの問い合わせにも対応しています。

医師中田 浩智

感染症の治療や対策の必要性がこれまで以上に重要視される今、熊大病院では感染症を担当するリスクマネージャーを各診療科にひとり以上配置することをはじめました。今後はリスクマネージャーを対象とした勉強会、情報の共有といった活動を通して、熊大病院全体の感染症対策・診療の底上げを図っていきたいですね。

感染管理認定看護師藤本 陽子

2009年の新型インフルエンザや、2019年からの新型コロナウイルス感染症など、世界的な感染症の流行がつづいています。今後もどんな新興、再興感染症が起こるか予測もつかない状況にあります。ICTでは、どんな感染症が流行しても、素早く正確な情報を収集し、感染対策を整えることで、患者さんと職員を感染から守ることができるように努めていきたいと思っています。感染症対策に終わりはありません。新しい感染症、新しい対策法、新しいエビデンスが常に生まれつづけます。時に現場の負担を強いることもありますが、熊大病院が感染のリスクから100%守られる、そんな未来を現場のみなさんと一緒につくるのが目標です。